メルレ収入で扶養から外れる?旦那にバレる確定申告の注意点

メルレ収入と扶養の関係を正しく理解する

メルレを始めた主婦の方が最も心配するのが、扶養から外れてしまうことと、旦那さんにバレてしまうことです。これらの不安は、税金や社会保険の仕組みを正しく理解することで解消できます。ただし、この記事で説明する内容はあくまで一般論であり、個別の状況については必ず税理士や社会保険労務士などの専門家に相談することをおすすめします。

扶養には「税法上の扶養」と「社会保険上の扶養」の2種類があります。それぞれ基準が異なるため、混同しないように注意が必要です。メルレの収入がどちらの扶養に影響するかを理解することで、適切な対策を取ることができます。

多くの主婦がメルレを選ぶ理由の一つは、収入を調整しやすいことです。扶養の範囲内で働きたい場合は、収入を意識的にコントロールすることができます。しかし、そのためには正確な知識が不可欠です。

税法上の扶養と103万円・150万円の壁

税法上の扶養とは、配偶者控除や配偶者特別控除のことを指します。これらの控除を受けるためには、年間の所得が一定額以下である必要があります。

▼103万円の壁とは

よく言われる「103万円の壁」は、給与所得者の場合の話です。給与収入が年間103万円以下の場合、配偶者控除の対象となります。しかし、メルレの収入は給与所得ではなく雑所得または事業所得に分類されるため、計算方法が異なります。

メルレの場合、収入から必要経費を差し引いた「所得」で判断します。例えば、メルレで年間120万円稼いでも、経費が30万円あれば所得は90万円となり、配偶者控除の対象となる可能性があります。

経費として認められるものには、スマートフォン代の一部、インターネット料金の一部、衣装代、化粧品代などがあります。ただし、プライベートでも使用するものは按分計算が必要です。

▼150万円の壁とは

2018年から配偶者特別控除の範囲が拡大され、「150万円の壁」という言葉も聞かれるようになりました。これも給与所得者の場合の金額で、メルレの場合は所得金額で判断する必要があります。

配偶者特別控除は、所得が48万円を超えても133万円以下であれば、段階的に控除を受けることができます。メルレの収入が増えても、すぐに扶養から外れるわけではないということを理解しておきましょう。

社会保険上の扶養と130万円の壁

社会保険上の扶養は、健康保険と年金に関わる問題です。旦那さんの扶養に入っている場合、自分で保険料を払う必要がありませんが、収入が一定額を超えると扶養から外れる必要があります。

▼130万円の基準

社会保険の扶養の基準は、年収130万円未満(60歳以上または障害者は180万円未満)です。この金額は、今後の見込み収入で判断されます。つまり、月収が108,333円を継続的に超える場合、扶養から外れる必要があります。

メルレの収入は月によって変動が大きいため、判断が難しいケースもあります。3ヶ月連続で月10万円を超えるような場合は、扶養から外れることを検討する必要があるでしょう。

社会保険の扶養から外れると、国民健康保険と国民年金に加入する必要があります。これらの保険料は、地域や収入によって異なりますが、年間20万円〜40万円程度の負担増となることが多いです。

▼扶養に残るための収入調整

社会保険の扶養に残りたい場合は、月収を10万円以下に抑えることが基本です。メルレの良いところは、自分で仕事量を調整できることです。月初めに「今月は8万円まで」と決めて、それ以上は活動しないという選択も可能です。

ただし、収入を抑えることで、せっかくの稼ぐチャンスを逃してしまうこともあります。扶養に残ることと、収入を増やすこと、どちらが家計にとってプラスになるかを冷静に計算することが大切です。

確定申告でバレるケースとバレないための対策

メルレの収入を確定申告する際、最も心配なのが旦那さんにバレることです。しかし、適切な方法で申告すれば、バレるリスクを最小限に抑えることができます。

▼住民税の通知でバレるパターン

最もバレやすいのは、住民税の通知です。確定申告をすると、その情報が市区町村に送られ、住民税が計算されます。この住民税の通知が旦那さんの会社に送られることで、収入があることがバレる可能性があります。

これを防ぐには、確定申告書の「住民税の徴収方法」の欄で「自分で納付」を選択することが重要です。これにより、住民税の通知は自宅に直接送られるようになります。

▼普通徴収を選択する重要性

住民税の納付方法には「特別徴収」と「普通徴収」があります。特別徴収は会社の給与から天引きされる方法で、普通徴収は自分で納付する方法です。メルレの収入分については、必ず普通徴収を選択しましょう。

確定申告書の第二表にある「住民税に関する事項」の欄で、「給与・公的年金等に係る所得以外の所得に係る住民税の徴収方法」という項目があります。ここで「自分で納付」にチェックを入れることを忘れないでください。

確定申告を正しく行うための準備

メルレの収入を正しく申告するためには、日頃からの準備が大切です。確定申告の時期になってから慌てないように、計画的に準備を進めましょう。

▼収入と経費の記録を残す

メルレの収入は、必ず記録を残しておきましょう。各サイトからの振込明細や、銀行通帳のコピーなどが証拠となります。エクセルなどで月ごとの収入をまとめておくと、確定申告の際に便利です。

経費についても、領収書やレシートを保管しておくことが重要です。スマートフォン代、インターネット代、衣装代、化粧品代など、メルレ活動に関連する支出は経費として計上できる可能性があります。ただし、プライベートでも使用するものは、仕事で使用する割合を合理的に計算する必要があります。

▼青色申告と白色申告の選択

確定申告には青色申告と白色申告があります。青色申告は事前に届出が必要ですが、最大65万円の特別控除を受けることができます。メルレの収入が多い場合は、青色申告を検討する価値があります。

白色申告は手続きが簡単ですが、特別控除はありません。収入が少ない場合や、初めて確定申告をする場合は、白色申告から始めるのも良いでしょう。慣れてきたら青色申告に切り替えることも可能です。

旦那にバレないための具体的な対策

メルレをしていることを旦那さんに内緒にしたい場合、確定申告以外にも注意すべきポイントがあります。日常生活の中でバレないように、細心の注意を払う必要があります。

▼銀行口座の管理

メルレの報酬を受け取る銀行口座は、旦那さんが知らない口座を使うことをおすすめします。共有の口座や、通帳を見られる可能性がある口座は避けましょう。

ネット銀行を新規で開設するのも良い方法です。通帳が発行されないため、物理的な証拠が残りません。ただし、郵送物には注意が必要です。

▼郵送物の受け取り方

確定申告をすると、税務署から書類が送られてくることがあります。また、メルレサイトから年間の支払調書が送られてくることもあります。これらの郵送物でバレることを防ぐため、以下の対策を取りましょう。

まず、メルレサイトには郵送物を送らないように依頼しましょう。多くのサイトでは、オンラインで支払調書をダウンロードできます。税務署からの書類は、実家や信頼できる友人の住所を使うことも検討できますが、これは慎重に判断する必要があります。

▼スマートフォンとパソコンの管理

メルレ活動の痕跡を残さないよう、スマートフォンとパソコンの管理は徹底しましょう。ブラウザの履歴は必ず削除し、メルレ関連のアプリはパスワードロックをかけるか、使用後は必ずログアウトします。

可能であれば、メルレ専用のスマートフォンを用意することが理想的です。格安SIMを使えば、月額1,000円程度で維持できます。この費用も経費として計上できる可能性があります。

収入が増えた時の選択肢

メルレの収入が増えてきた場合、扶養に残ることにこだわらず、堂々と稼ぐという選択肢もあります。場合によっては、その方が家計にとってプラスになることもあります。

▼扶養を外れても損をしないライン

一般的に、年収160万円を超えれば、社会保険料を払っても手取りが増えると言われています。メルレで月15万円以上安定して稼げるようになったら、扶養を外れることを検討しても良いでしょう。

扶養を外れると、社会保険料の負担は増えますが、将来の年金額も増えます。また、傷病手当金などの保障も受けられるようになります。長期的な視点で考えることが大切です。

▼個人事業主として開業する選択

メルレの収入が安定してきたら、個人事業主として開業届を出すことも検討できます。開業することで、青色申告特別控除を受けられるだけでなく、経費の幅も広がります。

また、個人事業主として堂々と活動することで、精神的な負担も軽減されます。「在宅ワークをしている」と説明することで、旦那さんにも理解してもらいやすくなるかもしれません。

専門家への相談の重要性

税金や社会保険の問題は複雑で、個人の状況によって対応が異なります。この記事で説明した内容はあくまで一般論であり、実際の申告や手続きについては、必ず専門家に相談することをおすすめします。

税理士に相談すれば、適切な節税対策や申告方法をアドバイスしてもらえます。初回相談は無料の事務所も多いので、まずは相談してみることから始めましょう。社会保険労務士に相談すれば、扶養の問題について詳しく教えてもらえます。

メルレの収入を正しく申告することは、国民の義務です。しかし、必要以上に税金を払う必要もありません。正しい知識を身につけ、適切な対策を取ることで、メルレ収入を守りながら、法律を守ることができます。

扶養の問題や確定申告は、最初は難しく感じるかもしれません。しかし、一度理解してしまえば、それほど複雑ではありません。メルレで稼ぐことに罪悪感を持つ必要はありません。正々堂々と、そして賢く活動していきましょう。